ストーリー(中編) - ザ・ロスト・ベイル [The Lost Vale] - ウルティマ8

→ザ・ロスト・ベイル [The Lost Vale] ストーリー(前編)

『失われた谷』は、かつては緑豊かで美しい場所だったが、アバタールが辿り着いたとき、そこは草木も生えない荒れ果てた地になっていた。
昔は統一されていたジーラン人は、二つの派閥に分かれ、谷に残された二つの水源のそばにそれぞれが住んでいる。
ジーラン教の女性司祭のエズレカル[Ezrekal]は、二派閥のどちらからも相手にされておらず、二派閥は血で血を洗う凄惨な争いを続けている。

ジーラン人に話しかけようとしたアバタールは、彼らの敵であるペイガン人と見なされて攻撃される。
攻撃を受けたアバタールは囚われの身となる。
アバタールがペイガン人でないとジーラン人に信じてもらうには、彼らの『ルタバガの試練[Test of Rutabaga]』に合格するしかない。 アバタールは、この試練を無理やり受けさせられる。
この試練には、おいしそうな果実をつける汚らしい植物が関係してくる。
果実は植物の中心部分にあり、長い毒棘で守られている。
「お前が試練に合格すれば、素晴らしい果実をご馳走しよう。だが、失敗すれば毒がお前を冒すだろう」とジーラン人たちはアバタールに言う。

試練は失敗し、アバタールは毒に冒されてしまう。
ジーラン人たちは、毒を治療できるのは女司祭だけだと言って、女司祭エズレカルの居場所をアバタールに教えるが、 エズレカルはもう神と話せず治療も受けられないので、頼んでも無駄だろうとも言う。

アバタールは、エズレカルと会う前に、彼女がジーランの神々を呼び出して信者たちと話させることができなくなったせいで信者たちから見捨てられたことを知る。
エズレカルは、自分がジーランの神々と話せればアバタールを治療できるが、古代人の盾[Shield of the Ancients]が壊れてしまったのでジーランの神々は話してくれなくなったのだと言う。
彼女はさらに、ずっと昔、彼女がまだ若かったころに、ペイガンの巨人たちが『大評議会[Great Council]』中のジーランの神々を襲撃したのだと言う。
(『大評議会』とは、年一回のジーランの神々の集まりを指す)
これにより、ジーランの神々はウィーティーズ[Wheaties]の神殿に封印された。ほとんどのジーラン人は逃げたが、一緒に神殿に封印されてしまった者もいる。
エズレカルは、巨人の襲撃があったときに『大評議会』にまだ来ていなかった愛、憎悪、無関心の三神と接触を試みたが、神々が襲撃されたとき、古代人の盾も壊されてしまったという。

古代人の盾は、神々と会話するのに必要不可欠なものらしい。
ジーランの神々と話すときには、その神と関連付けられた特別な品物が必要になる。(古代人の神殿にある古代ジーランの盾もそのひとつ)
エズレカルは、古代人の盾を直すために色々とやってみたが、どれもうまくいかなかったとアバタールに語る。
そしてある夜、彼女が寝ている間に、二つに割れた古代人の盾の破片が、二つとも盗まれてしまった。
もともとエズレカルが古代人の盾を修理できないことを不満に思っていたジーラン人たちは、これで完全に彼女を見捨てるようになった。

盾を盗んだ犯人を探し始めたジーラン人たちは、スノリ[Snori]とホスクルド[Hoskuld]という二人の若者が行方不明なことに気が付いた。
スノリの家族は、ホスクルドが盾泥棒の犯人だと告発し、スノリは泥棒を追いかけていっただけだと言った。 スノリの家族は、息子がホスクルドに殺されたに違いないと思っている。
反対に、ホスクルドの家族は、スノリが古代人の盾の半分を盗み、ホスクルドが彼を追いかけていったのだと言った。
この争いはジーラン人を二分する事態に発展し、それ以来、両者は血で血を洗う凄惨な争いを繰り広げるようになった。

エズレカルは、ジーランの神々だけがアバタールの毒を治療できると言う。
彼女は、自分はアバタールを助けることはできないが、ジーランの神々がアバタールを助けてくれるだろうと言う。
そのために、アバタールは『狂乱の断崖[Cliffs of Insanity]』を登って『雲の町[Cloud City]』にある神々の住処へ行き、彼らに助けを求めなければならない。

→ザ・ロスト・ベイル [The Lost Vale] ストーリー(後編)