没シナリオ(後編) - ウルティマ9

→没シナリオ(中編)

ワームガードたちとの戦いが終わると、イアナ[Janna]が来て、他のコンパニオンたちがコーブ[Cove]の聖域で待っていると告げる。 コンパニオンたちは疫病がどこから来て、「柱」が何をもたらしているかを知っている。
アバタールはコーブに向かう途中でまた別の夢(ムービー)を見る。 ロード・ブリティッシュはアバタールがブリタニア軍の前に立つのを見ており、軍は彼に忠誠を誓っているように見える。 ガーディアンから「アバタールは王座を奪いブリタニアを我が物にしようと企んでいるのだ」とささやかれ、ロード・ブリティッシュは激怒する。 彼はもはやアバタールが法廷のメンバーを連れてこなければ城に入ることを許さない。

Bob White Plot | Ultima Wiki "LB dreams the Avatar usurps his throne"(拡大画像)

コーブに着いてすぐに、アバタールは疫病の元凶が「柱」であることを知る。 「柱」にパワーがある限り、疫病はおさまらない。 さらに「柱」はさながら巻かれた時計のバネのように、たとえ止められてもそのエネルギーが抜け出ていくことはない。 やがて「柱」は解放され、世界を引き裂くに違いない。 また、アバタールたちは、ガーディアンがワームガードやガーゴイル軍を集結させてブリテインや他の町を襲撃しようとしているという情報もつかんでいる。 ガーディアンが全勢力を結集する前に、彼らは先手を打って攻撃を仕掛けなくてはならない。 サムヘインが船団を用意し、陸軍も準備が整うが、空からの戦力が足りず、唯一助けになりそうなのはダスタード[Destard]のドラゴンたちだけである。

アバタールはトリンシック[Trinsic]へ行き、ダスタードの近くにいるドラゴンの女王[Queen of the Dragons]に会う。 アバタールは女王を助けて、侵入してきたワームガードから彼女の卵を守らなくてはならない。 その後で女王は協力に同意してくれる。 結集した全軍は移動し、アバタールは残りの「柱」を止めるために他のダンジョンへ行く。 アビイス[Abyss]へ行くにはロード・ブリティッシュが持っているガーゴイルレンズの一つが必要になるので、 それ以外の「柱」を止め終えると、船が到着してアバタールとコンパニオンを乗せ、ガーディアンとブラックソンが待つターフィンへと向かう。

ターフィンで何度も戦い、さまよった後、ついにアバタールは玉座の部屋に辿り着き、そこでブラックソンを見つけるが、ガーディアンは既にどこか知らない場所へと去っていた。 ブラックソンはひれ伏して許しを請う。 シャミノは、彼をロード・ブリティッシュのもとに連れて行き、懺悔のチャンスをやろうと提案する。
アバタールはブラックソンをロード・ブリティッシュのところへ連れて行き、ブラックソンは罪を懺悔する。 ロード・ブリティッシュは、ブラックソンを処刑する。 ロード・ブリティッシュは、「柱」が(一つを除いて)止まったことや、数日前から城にホークウィンドが来たことによって、心身の力を取り戻しつつある。 ホークウィンドは、「柱」が作動を始めており、もうすぐ解放されてすべてを破壊すること、 そして、その破壊のパワーを吸収したガーディアンがとてつもない力を得ることを警告する。 ホークウィンドは、「柱」の準備が終わるまでアバタールの手を煩わせて時間を稼ぐことがガーディアンの狙いだったのだと言い、 さらに、スカラブレイにブリタニアの人々をできるだけ早く集めれば、徳のルーンが彼らを守ってくれるだろうと話す。 彼の話では、スカラブレイの東西南北の位置に徳のルーンを置けば、後はルーンが何とかしてくれるのだそうである。 それからホークウィンドは、ロード・ブリティッシュとアバタールはストーンゲートへの最後の旅へ行き、ガーディアンに立ち向かわなくてはならないと言う。 ストーンゲートは、かつてガーディアンが徳のルーンに対して力を発し、「柱」を作り出した場所であった。

Bob White Plot | Ultima Wiki "The Guardian has BIG plans..."(拡大画像)

スカラブレイに行けるようになる前に、アバタールはロード・ブリティッシュからガーゴイルレンズ[1]を受けとり、アビイスへ行く。
アバタールはスラッシャー・オブ・ベイルズ[Slasher of the Veils]と戦い、「柱」を止め、アモランスとベローナを救出して一緒にスカラブレイに戻る。

アバタール、ロード・ブリティッシュ、そしてアモランスたちがスカラブレイに到着した時、そこには多くの人がいた。 アバタールが徳のルーンを配置してロード・ブリティッシュと出発するまでの間、コンパニオンたちはスカラブレイで待っている。 アバタールたちはストーンゲートに辿り着き、地下室の一つでガーディアンと対峙しこれを倒すが、ロード・ブリティッシュは戦いで弱ってしまう。 ホークウィンドがまた現れて、「ガーディアンは一時的には倒れても、柱が解放されればそこから発する生命エネルギーによってより強くなって復活するだろう。 奴を完全に滅ぼすには、その生命エネルギーを消し去るしかない」と告げる。
ロード・ブリティッシュはアーマゲドン[Armageddon]の呪文のことを口にする。 アバタールたちはただちにストーンゲートの屋根の上に登るが、そこへ着いたときには、ロード・ブリティッシュは呪文を唱えられないほど弱っており、 ブリタニアが滅びるなら自分も世界と運命を共にしようと決心する。

Bob White Plot | Ultima Wiki "Lord British and the Avatar cast Armageddon"(拡大画像)

アバタールは、自分が覚悟を決めて呪文を唱えるしかないこと、そして呪文を唱えれば自分が"死ぬ"ことを悟る。 ホークウィンドの声が、これは一つのステップにすぎず、アバタールは今の世界を超えて更なる高みへ昇るのだと告げる。 アバタールはアーマゲドンの呪文を唱える。

(実に奇妙でクールなムービー) 破壊の呪文はストーンゲートから出るエネルギーを引き裂き、波となってブリタニア全土へ広がっていく。 鹿は灰になり、木々は吹き飛び、町は破壊される。 破壊の波が彼らのもとへ向かってくるのが見え、人々は心配しながらスカラブレイに立ちつくす。 突然ルーンが光の波を放ち、それが幾条もの線となってスカラブレイの島を覆うドームを形成し、そこへ破壊の波が激突する。
ゆっくりと島は惑星ソーサリアから離れ[2]、上昇して宇宙へ飛び出す。 上からのカットで、ブリタニアの人々の大部分とコンパニオンたちが乗る島が映り、それがはるか遠くへ離れて光の点になる[3]。 星に少しずつ亀裂が走り、破片となって散っていき、そして最後の爆発が起きる。

Bob White Plot | Ultima Wiki "They see Armageddon coming..."(拡大画像)

エンドクレジットが流れる。(完)

脚注

1. [^] その前のイベントで、ガーゴイル王バサグラーレム[Vesagralem]からもう一つのレンズを受け取っているそうです。

2. [^] 「ロジャー・ディーン[Roger Dean]が描いた『イエスソングス[Yessongs]』のアルバムの絵のように見える」と記述あり。

3. [^] リチャード・ギャリオットの構想では、ソーサリアから離れたスカラブレイはホークウィンドに導かれてニュー・ブリタニア[New Britannia]と呼ばれる別世界へ旅立ったということです。